「がん保険は若いうちに入ったほうがいい」
よく聞く言葉ですが、医療現場にいると必ずしも一概には言えないと感じる場面が多くあります。
この記事では、
医療者として現場で見てきた実例をもとに、
「若いうちにがん保険に入る意味がある人・ない人」を整理して解説します。
がん保険は「若いほど得」って本当?
結論から言うと、
- 保険料は若いほど安い → これは事実
- でも“必要性”は人によって大きく違う → ここが重要
です。
保険会社の宣伝では
「若いうちに入れば保険料が安い」
が強調されがちですが、医療現場の視点では別の見方があります。
医療現場で実際に多いがん患者の年齢層
現場で多いのは、
- 50代後半〜70代
- 生活習慣病を背景に持つ人
- 定期健診で見つかるケース
一方で、
- 20代・30代のがん患者は決して多くない
- 入院期間も比較的短いケースが多い
というのが実感です。
若い人のがん治療、実際にどれくらいお金がかかる?
ここが一番誤解されやすいポイントです。
高額療養費制度が使える
日本では、
- 医療費が高額になっても
- 月ごとの自己負担額に上限がある
高額療養費制度が使えます。
多くの若年層では、
- 月の自己負担は 8〜9万円前後
に収まるケースがほとんどです。
医療者の実感
実際に現場でよくあるのは、
- 「思ったより自己負担が少なかった」
- 「貯金で十分対応できた」
という声です。
それでも若いうちにがん保険が向いている人
① 貯金がほとんどない人
- 数万円〜10万円の出費でも生活が苦しくなる
- 急な医療費が精神的な負担になる
この場合、安心料としての保険は意味があります。
② フリーランス・自営業の人
- 会社員と違い、傷病手当金がない
- 収入が止まるリスクが大きい
医療費よりも収入減への備えとして、
がん保険(特に就業不能系の保障)は検討の価値があります。
③ 家族歴があり、不安が強い人
- 親・兄弟にがん経験者がいる
- 不安が日常生活に影響している
この場合も、
「不安を減らすための保険」という考え方はありです。
若いうちに入らなくてもいい人の特徴
医療者として見ていて、
無理に入らなくてもいいと感じるのは次のタイプです。
✔ 貯金がある程度ある
✔ 公的制度(高額療養費)を理解している
✔ 会社員で保障が手厚い
✔ 保険料を投資や貯蓄に回したい
この場合、
「今は入らず、必要になったら見直す」
という選択も十分合理的です。
医療現場でよくある「後悔パターン」
❌ 保障内容を理解せずに入っている
- 診断給付金が1回のみ
- 通院保障がほぼ使えない
❌ 保険料が家計を圧迫している
- 若い頃に加入
- 使う前に解約するケースも多い
医療者として伝えたい結論
がん保険は、若いから入るものではありません。
- 不安の正体は何か?
- 公的制度でどこまでカバーできるか?
- 自分の生活状況に本当に必要か?
これを整理した上で、
「今の自分に必要かどうか」
で判断することが、
一番後悔しない選択だと現場では感じています。
まとめ
- 若いほど保険料は安い → 事実
- でも若いほど医療費リスクは低い → 現場の実感
- 公的制度を理解すれば不要なケースも多い
- 不安や収入減への備えとしては意味がある場合もある
がん保険は「損得」よりも、
自分にとっての役割で考えるのが大切です。
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お金の不安はかなり軽くなります。



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