はじめに:入院費の中で意外と見落とされがちな「食事代」
入院費と聞くと、
手術代や検査代、差額ベッド代を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実際に入院生活が始まると
毎日必ずかかるのが「食事代」 です。
医療者の立場から見ても、
「こんなにかかると思わなかった…」と驚かれることが多い費用のひとつです。
この記事では、
- 入院中の食事代はいくらかかるのか
- 高額療養費制度の対象になるのか
- 医療現場でよくある誤解
を、できるだけわかりやすく解説します。
入院中の食事代はいくらかかる?
入院中の食事代は、正式には
「入院時食事療養費」 と呼ばれています。
現在の一般的な自己負担額は以下の通りです。
- 1食あたり:460円
- 1日3食:1,380円
つまり、
- 1週間の入院:約9,660円
- 2週間の入院:約19,320円
- 1か月入院:約41,400円
となります。
👉 医療費全体と比べると小さく見えますが、
日数が延びるほど確実に積み重なる費用 です。
食事代は高額療養費制度の対象になる?
ここはとても大事なポイントです。
結論から言うと
入院中の食事代は、高額療養費制度の対象外 です。
高額療養費制度は、
- 診察
- 検査
- 手術
- 投薬
などの「医療行為」にかかる自己負担額を軽減する制度です。
一方で、
- 食事代
- 差額ベッド代
- 日用品代
といった 生活に近い費用 は対象になりません。
そのため、
医療費が限度額まで下がっても
食事代は全額自己負担のまま になります。
所得や年齢による食事代の軽減はある?
はい、あります。
以下の方は 食事代が軽減 されます。
・住民税非課税世帯
- 1食あたり:210円 または 160円(条件あり)
・70歳以上で一定条件を満たす場合
- 食事代がさらに軽減されるケースあり
ただし、
自動的に軽減されるわけではなく、申請が必要な場合もある
という点に注意が必要です。
医療者から見た「食事代」でよくある誤解
現場でよく聞く声があります。
- 「入院費に全部含まれていると思っていた」
- 「高額療養費で戻ってくると思っていた」
- 「病院食ってもっと安いと思ってた」
実際には、
入院=生活費も発生する期間 です。
医療行為だけでなく、
「毎日の生活コスト」もかかるという視点を持っておくと、
入院費全体の見通しが立てやすくなります。
食事代が負担に感じるときの考え方
医療者の立場からお伝えすると、
食事代をゼロにすることはできません。
ただし、
- 長期入院が見込まれる場合
- 収入が減っている時期
には、
- 高額療養費制度
- 限度額認定証
- 公的支援制度
を セットで考えることが重要 です。
医療費が抑えられれば、
食事代を含めたトータルの負担感はかなり変わります。
まとめ:食事代も「入院費の一部」として考えよう
- 入院中の食事代は 1日約1,380円
- 高額療養費制度の対象外
- 所得によっては軽減制度あり
- 長期入院では意外と大きな負担になる
入院費を考えるときは、
「医療費+生活費」 の視点で準備することが大切です。
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