入院費は「医療費」だけじゃない
入院と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは
- 手術代
- 検査代
- 入院基本料
といった「医療費」です。
しかし、実際に患者さんやご家族からよく聞くのは、
「こんなに細かいお金がかかるとは思わなかった」
という声です。
これらは診療報酬や高額療養費制度の対象にならない
いわゆる「雑費」 にあたります。
入院中にかかる「雑費」とは?
雑費とは、治療とは直接関係しないものの、
入院生活を送るために必要なお金 のことです。
代表的なものには、次のようなものがあります。
- 日用品(歯ブラシ・タオル・下着など)
- 病院内売店での買い物
- テレビ・冷蔵庫の利用料
- イヤホン・延長コードなどの備品
- 洗濯代・コインランドリー代
- パジャマやタオルのレンタル代
これらはすべて 全額自己負担 になります。
雑費はいくらくらいかかる?【目安】
医療現場での実感として、
雑費は 1日あたり500円〜1,500円程度 になることが多いです。
入院期間別の目安
- 1週間入院
→ 約3,000〜10,000円 - 2週間入院
→ 約7,000〜20,000円 - 1か月入院
→ 約15,000〜40,000円以上
特に長期入院になると、
「ちりつも」で意外と大きな金額になります。
雑費が高くなりやすいケース
次のような場合、雑費は増えやすくなります。
- 入院期間が長い
- 家族が頻繁に売店で買い足す
- テレビ・冷蔵庫を毎日使う
- パジャマやタオルをレンタルしている
- 急な入院で準備が不十分だった
特に高齢の患者さんや、
家族が遠方に住んでいるケースでは
レンタルサービスを利用することが多くなります。
雑費は高額療養費制度の対象になる?
結論から言うと、
雑費は高額療養費制度の対象外 です。
- 医療費 → 対象
- 差額ベッド代 → 対象外
- 食事代 → 原則対象外
- 雑費 → 完全に対象外
つまり、どれだけ医療費が軽減されても、
雑費はそのまま自己負担になります。
雑費を少しでも抑えるコツ
医療者の立場から見て、
現実的にできる対策は次のようなものです。
- 可能なものは自宅から持参する
- テレビ・冷蔵庫は本当に必要な時だけ使う
- 売店での買い物を習慣化しない
- レンタル内容を一度確認する
- 長期入院になりそうなら家族と相談する
「便利だから全部使う」より、
必要なものだけを選ぶ 意識が大切です。
雑費は「見落とされやすい入院コスト」
入院費を考えるとき、
多くの人は医療費や制度ばかりに目が行きがちです。
しかし実際には、
こうした雑費が積み重なり、
「思ったよりお金がかかった」
と感じる原因になることが少なくありません。
事前に知っておくだけでも、
心構えや準備がまったく違ってきます。
次に知っておきたいこと
雑費とあわせて、
入院時に自己負担になりやすいものとして
差額ベッド代 や 食事代 も重要です。
▶ 次に読む
「差額ベッド代は断れる?医療者が教える現実」
「入院中の食事代はいくらかかる?」
これらを一緒に知っておくと、
入院費の全体像がぐっと見えてきます。



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